MODEetMODE(モードェモード) No.357

2011年11月21日発売 / モードェモード社
紙版 : ¥1440

No.357 内容紹介


モードェモード357号では、世界4大都市で発表された2012年春夏プレタポルテ・コレクションの模様をお伝えしています。


華麗なる“美のサーキット”の開幕を告げたニューヨークは、ディオールの次期アーティスティックディレクターの最有力候補と目されるマーク・ジェイコブスを筆頭に、今シーズンも大いに賑わいました。個性派ぞろいのロンドンでは、バーバリーやポスト・マックイーンのジャイルズなど、この街でしか生まれないユニークな才能が芽吹いています。大御所デザイナーで彩られるミラノは、今や世界のトレンドを引っ張るプラダ、今年90周年を迎えたグッチなど、見逃せないコレクションが満載。そして、サーキットのトリを飾るパリでは、ルイ・ヴィトンやシャネル、ヴァレンティノ、ランバンなど、うっとりするほど美しい作品が目白押しでした。

軽やかな春夏気分をお楽しみいただける、充実の1冊です。



◆2012春夏トレンドエクスプレス
昨年から続く、色とりどりのカラーとデジタル・フラワー・プリントが、今シーズンは満開の時を迎えました。甘いパステルカラーをまとったレースや、綿菓子のようなホワイトオーガンジーなど、スイーツのような色と素材が今シーズンを象徴するトレンドです。インスピレーションでは、海のモチーフや人魚姫のイメージが新たに浮上。スタイリングでは、シャツ&パンツでマルチカラーのフローラルプリントを全身にまとうのが、今年らしい提案です。


◆パリ・プレタポルテ コレクション
開幕前から大きな注目を集めた、マーク・ジェイコブスのディオール就任問題も、結局は未決定のまま2012春夏シーズンを迎えたパリ。渦中の人、マークが手掛けるルイ・ヴィトンは最終日に登場。真っ白なメリーゴーランドにドールのようなモデル達を乗せ、細部までデリケートに仕上げたファンタジックなコレクションで圧倒的な魅力を放ちました。同じく、舞台一面を白一色で覆い、夢のような海底世界へといざなったのはシャネル。海の泡から誕生した美の女神・ヴィーナスや、人魚姫とその姉妹たちを想わせる、フレッシュでみずみずしいスタイルが続々登場。また、アンティークレースをコットンでカジュアルに表現したヴァレンティノや、キュートなミニスタイルにカラフルなイカット柄をのせたギョーム・アンリのカルヴェンなど、見逃せないコレクションが集結しています。


◆ミラノ コレクション
オートクチュール全盛の50年代へのオマージュが続くミウッチャ・プラダによるプラダ。今シーズンは、フェミニンなワンピースやプリーツスカートに、キャディラックなどの“アメ車”モチーフと、車が登場する“アメコミ(50年代アメリカン・コミック)”プリントが、ロリポップのようなキャンディカラーで登場。靴やバッグとのトータルコーディネートも注目です。ドルチェ&ガッバーナは、デザイナーのルーツである南イタリアから新鮮な野菜のプリントをドレスの上に散りばめました。また、今シーズン限りでブランド終了すると発表したD&Gのラストコレクションも必見です。


◆ロンドン コレクション
先ごろウンガロを辞任したジャイルズ・ディーコンは、今シーズンは自身のブランドに専念したことで、シルバーレザーのカットワークや羽根刺繍のドレスなど豪華なコレクションを完成させました。ジョナサン・サンダースやピーター・ピロット、アーデムやメアリー・カトランズといった若手デザイナーたちも、美しい色と柄、フェミニンなシルエットをベースに、それぞれの個性を存分に発揮。トレンドや着やすさも意識しながら、ロンドンのデザイナーらしく、誇り高いアーティスト魂がはじけたシーズンとなりました。


◆ニューヨーク コレクション
ニューヨーカーにとって忘れることのできない9.11から10周年を迎えた今シーズン。コレクションを主催するCFDA(米国ファッション協議会)の現議長ダイアン・フォン・ファステンバーグは、フィナーレで客席に小さな星条旗を配ることで、全デザイナーを代表して犠牲者への追悼と愛国の念を込めました。いっぽうで、この街の未来を担うニューフェイスたちの活躍も盛んでした。中でも安定して優秀なのが、アレキサンダー・ワンやジェイソン・ウー、フィリップ・リムらアジア系デザイナー。今シーズンはシンガポール生まれ、インド出身のプラバル・グルンも仲間入りしました。また、ヴィクトリア・ベッカムやレイチェル・ゾーらセレブによる新進ブランドのコレクションも注目です。


◆パリコレ バックステージ&オフ・ザ・ランウェイ リポート
ヘア&メイクの詳細がわかる、恒例のバックステージリポート。今シーズンは“海”や“マーメイド”がトレンドとして浮上していることから、水に濡れたようなウエット仕上げのヘアに注目です。メイクでは、赤いリップが印象的なイヴ・サンローランや、赤いアイシャドーで強さを見せたミュウミュウなど、「赤」がポイントカラーとして依然人気でした。また、今シーズンのパリは連日30℃の夏日を記録した、季節外れの天候に見舞われたせいで、会場に集まるエディターやセレブ達の着こなしにも大きな変化が見られました。ランウェイから発信されたトレンドが、実際にはどのように支持を集めているか、トレンド別に分析したオフ・ザ・ランウェイ リポートは、巻頭のトレンドエクスプレスとの見比べもおすすめです。


他にもコレクションやモードに関するさまざまな情報をお届けする充実の1冊です。
(2011年11月21日発売、A4変型、188ページ、1,400円)


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