MODEetMODE(モードェモード) No.359

2012年4月21日発売 / モードェモード社
紙版 : ¥1440

No.359 内容紹介

モードェモード「2012-13秋冬パリ・ミラノ・ロンドン・ニューヨーク プレタポルテ・コレクション号(No.359)」では、各都市で話題になった総勢108ブランドの新作を中心に、盛りだくさんの内容で「モード界の今」をお伝えしています。


359号の主なコンテンツ
(表紙:ランバン)


◆巻頭特集:CHANEL and JAPAN ~3日間のスペシャルイベント
パリコレ終了から2週間後の3月21日、22日、23日の3日間にわたり、東京を舞台にしたシャネルのスペシャルイベント「CHANEL and JAPAN」が行なわれました。このイベントは、東日本大震災から1年を経、復興に向け日々邁進する日本の人々にエールを送りたい、とパリのシャネル社が一丸となって企画したもの。8年ぶりの来日となるカール・ラガーフェルドを始め、ヴァネッサ・パラディ、サラ・ジェシカ・パーカー、カリーヌ・ロワットフェルドらセレブ達が東京に大集合し、2012春夏オートクチュール・コレクション・ショーほか、盛りだくさんのイベントで楽しませてくれました。その3日間の模様を、カール・ラガーフェルドへのインタビューもまじえ、お伝えします。


◆2012-13秋冬トレンド・エクスプレス
パリ、ミラノ、ロンドン、ニューヨークと、4都市で発表されたコレクションから気になるトレンドをピックアップ。今シーズンは何と言っても“ダーク”がキーワードになりました。ブラックを筆頭に、深いトーンのブルーやグリーン、渋みのあるレッドやゴールドの色が席巻し、ここ数シーズン続いたポップでカラフルなムードに少し変化が出ています。インスピレーションでは、ダークの流れからきた“ゴシック”や“バロック”の新しい表現法に注目。また、アイテムでは長らく続いたスカートに替わって“パンツ”が次なる主役へとシフトしています。


◆2012-13秋冬パリ・プレタポルテ・コレクション
今シーズンのパリは「シャネル」「ヴィトン」「ランバン」のビッグ3に注目が集まりました。アメジストやクリスタルの巨大なレプリカを会場に再現した「シャネル」は、水晶のグラフィカルなフォルムと宝石のような輝きを、伝統的な仕立て技術とハイテク素材を駆使して服に取り入れました。マーク・ジェイコブスによる「ルイ・ヴィトン」は、20世紀初頭の駅をイメージした舞台に、ショー開始の合図とともに本物の汽車が汽笛を鳴らして到着するというダイナミックな仕掛けで、メゾンのコードである“旅”を見事に表現。さらに期間中、装飾美術館で開幕した回顧展『ルイ・ヴィトン-マーク・ジェイコブス』へもご案内します。そして「ランバン」は、今季で就任10周年を迎えたアルベール・エルバスの優れた手腕のもと、アニバーサリーにふさわしい華やかでフェミニンなコレクションを披露し、大喝采を浴びました。また、今季限りで辞任したステファノ・ピラーティによる「イヴ・サンローラン」、3月末に日本でも初のショーを開いて注目を集めるピーター・コッピングの「ニナリッチ」など、“旬のパリ”を、バックステージやオフ・ザ・ランウェイなど恒例コーナーと共にリポートします。


◆アルベール・エルバスによるランバン、10年の軌跡。
今季のパリで話題のひとつ、就任10周年を迎えた“アルベール・エルバスによるランバン”にスポットを当てたミニ特集です。1997-98秋冬にデビューした「ギ・ラロッシュ」ですぐさま頭角を現し、一時期イヴ・サンローラン氏の後継デザイナーを務めるほどまでに活躍したアルベール・エルバスは、2002-03秋冬コレクションより「ランバン」に就任。パリで最古の歴史を誇るメゾンを21世紀に見事に蘇らせ、近年まれにみるモード界きっての大ブレイクを果たしました。本誌では、その間全シーズンのコレクションから代表作をピックアップ、アルベールの洗練されたクリエーションの数々を振り返ります。


◆『ジャンポール・ゴルチエのモードプラネット』展
昨年、カナダのオントリオールで開催され、以後アメリカ、ヨーロッパと世界を巡回中の展覧会『ジャンポール・ゴルチエのモードプラネット』をご紹介します。ゴルチエ初となるこの大規模な回顧展では、永遠のテーマである“パリ”をはじめ、“エスニック”“パンク”“マリニエール”など、ゴルチエ作品に欠かせない要素を、キーワードごとにカテゴライズし、過去のアーカイブ(プレタポルテ、オートクチュール、メンズ)から代表作を展示。その足跡は、男性用に初めて開発したロングスカートや、90年代の幕開けを飾ったマドンナのツアー衣装など、モード史に残る作品の集大成でもあります。1976年にパリ・モード界にデビューし、現在に至るまで一度も休むことなく、そして常にトップの座に君臨し続ける偉大なるクチュリエ、ゴルチエの魅力あふれる世界観を、美術館を訪れた気分でお伝えします。


◆2012-13秋冬ミラノ・コレクション
今季のミラノで一番の話題は、ラフ・シモンズによる最後の「ジル・サンダー」です。ラフ・シモンズについては数か月前から、パリのディオールへ移籍の噂が囁かれるようになりましたが、今回の辞任のお知らせは期間中、それもショー本番のわずか2日前に突然発表されたため、業界内には衝撃が走りました。数シーズン前から50年代のパリ・オートクチュールに影響を受けた作風が特徴立っていたラフですが、今回の作品ではその腕にさらに磨きがかかっています。他にも、「プラダ」や「ボッテガ・ヴェネタ」、「フェンディ」や「ドルチェ&ガッバーナ」など、ミラノには大人の女性が満足できる完成度の高いコレクションが勢ぞろいです。


◆2012-13秋冬ロンドン・コレクション
今年は夏のオリンピックやエリザベス女王戴冠60周年記念式典など、世界中から熱い注目を集めているロンドン。ファッションシーンにおいては、いつの時代も才能あふれる若手の活躍が、この街の起爆剤となっています。その中で今シーズン、最もホットな話題を提供したのは、サラ・バートンが指揮するアレキサンダー・マックイーンのセカンドライン「McQ(マックキュー)」による初ショーでした。ブランドのDNAであるテーラリングの技を随所に活かし、ミステリアスな夜の森をイメージした舞台で、見ごたえのあるコレクションを披露。今後の成長が楽しみなブランドのひとつです。他にも「ジャイルズ」「メアリー・カトランズ」「ピーター・ピロット」など、個性豊かなセントマーティンズ系のメンバーたちも、シーズンを追う毎に実力を増し、注目です。


◆2012-13秋冬ニューヨーク・コレクション
ロンドン同様、ニューヨークももはや若手の活躍なしには語れません。「アルトゥザラ」や「ジェイソン・ウー」「アレキサンダー・ワン」ら、若手の中でもトップクラスのメンバーによるコレクションは、クリエーションとビジネスの両方が非常にバランス良く表現されています。なかでも本誌が注目するのは、デジタルプリントとクチュール感覚をミックスした華やかな作風が特長の「プラバル・グルン」です。今季よりアメリカ市場に再上陸を目指す日本のアパレルブランド「ICB」のディレクションも兼任する彼に、3月に初来日を果たした際にインタビューをおこない、フレッシュなパーソナリティに迫りました。一方、かつては若手の雄で、今ではすっかりベテランとしてニューヨークの王者に君臨する「マーク・ジェイコブス」も、若手に負けないエネルギッシュなコレクションでニューヨークを沸かせました。


他にもコレクションやモードに関するさまざまな情報をお届けする充実の1冊です。

(2012年4月21日発売、A4変型、196ページ、1,400円)


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