Pen(ペン) 2020年6/1号

2020年5月15日発売 / CCCメディアハウス
紙版 : ¥700

2020年6/1号 内容紹介


【特集】世界に衝撃を与えた創造の軌跡
現代アートの巨人(レジェンド)たち。

古来、人はなにかを表現し続けてきたが、時折、世を変革するものが出現する。
草間彌生が描いた網、李禹煥が置いた石、宮島達男が光らせた数字、
村上隆が描いた花、奈良美智が描いた少女、杉本博司が撮った劇場―。
人々の固まった頭を揺さぶり、未知の考えを示す革命的なアートだ。
心を震わせる作品は孤独な闘いの末に見出された光である。
COVID-19に苦しむ現在、6名が見せる世界はなんと輝いていることか!
この瞬間の生命を実感させるアートこそ、いま見たいと強く欲するものだ。
6人の芸術家が競演する『STARS展』の開幕まで、まず、この特集でアートの喜びを味わってほしい。

村上 隆 Murakami Takashi
ポップな巨大絵画やフィギュア作品が、芸術を問い直させる。
「スーパーフラット」理念は、生き延びていく。 ── 逢坂恵理子(国立新美術館長)
芸術家の宿命を悟り、世界で闘った軌跡。
制作と同じ次元で行う蒐集も、創造の一環。 ── 三木あき子(キュレーター)

李 禹煥 Lee Ufan
自らの身体で挑み、無限の広がりを探求し続ける。
瀬戸内海を望んで立つ美術館に、思索の時が流れる。 ── 李禹煥美術館(香川県)
表現を探る厳しい姿勢に、憧れを抱く。 ── 坂本龍一(音楽家)

宮島達男 Miyajima Tatsuo
なぜ宮島は、7セグメントの数字を使うか?
輝き変化する1から9は、東洋的な死生観を内包する。
地元民を巻き込み、場の文脈を反映するアートの力。
普遍的なテーマが、国境を超えて心に迫る。 ── スン・チドン(上海民生現代美術館 キュレーター)
瞬くLEDの光が、人と宇宙の営みを物語る。 ── レイチェル・ケント(オーストラリア現代美術館 チーフキュレーター)

草間彌生 Kusama Yayoi
無上の愛と平和をたたえて、芸術活動の集大成へ向かう。
永遠性を携える濃密な世界を、4つのキーワードで解説。
人生を伝えて、作品への理解を深めたい。 ── ヘザー・レンズ(映画監督)
予約制のミュージアムで、草間ワールドを堪能。 ── 草間彌生美術館(東京都)

奈良美智 Nara Yoshitomo
北の地で見た表現が生まれる瞬間に、創造の根源を知る。
開幕が切望される、「音楽」とともに楽しむLAの展覧会。
親しみやすく、万人をつなぐ人間愛がある。 ── 吉竹美香(キュレーター)
奈良が建てたアートの小屋は、森の中で静かに成長していく。 ── N’s YARD(栃木県)

杉本博司 Sugimoto Hiroshi
最新作は『江之浦測候所』を巡る、無声映像詩。 ── 小田原文化財団 江之浦測候所(神奈川県)
長大な時間の流れがあり、深い感動へ導く。 ── 清水 穣(写真評論家)

ほか、連載など。

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