Pen(ペン) 2017年10/1号

2017年9月15日発売 / CCCメディアハウス
紙版 : ¥680

2017年10/1号 内容紹介

2人の男が仏像を変えた
運慶と快慶。

仏像と言えば、「運慶と快慶」。
たとえば2人の代表作である東大寺南大門の金剛力士像の威容は、教科書で、または修学旅行で、目にした人々の記憶に刻まれたはずだ。
それには至極納得できる理由がある。
1、高さ8mを超える巨像である。
2、いま見ても、抜群にカッコいい。
しかし800年以上も昔の仏像が、なぜ大人も子どもも圧倒するのだろう。
しばしば運慶仏は迫力がある、快慶仏は繊細で華やかだと言われる。
確かにその通り。だが、それだけか?
彼らの緻密で大胆な企みを、私たちはほとんど知らずにきた。
日本美術に大きな転機をもたらした、運慶と快慶の挑戦をここで明らかにする。



対談 井浦 新×いとうせいこう
仏像を革新した、「運慶と快慶」を語ろう。

運慶と快慶が競演、東大寺の復興プロジェクト
動乱の世と、2人の仏師の生涯をたどる。
飛鳥~鎌倉時代の名作で知る、日本の仏像史。
仏像のスタイルを変えた、慶派という存在。

運慶篇
デビューから最晩年まで、無二の天才だった。
興福寺 大仏師がたどり着いた、仏像表現の新境地。
願成就院 東国武士と出会い、ダイナミックな作風に。
浄楽寺 さらなる飛躍へとつながった、静と動の諸像。
瀧山寺 頼朝追善の三尊に見る、流麗なリアリティ
運慶は仏の魂をデザインし、像内に秘した。

快慶篇
仏に人生を捧げ、一弟子から慶派のスターヘ。
浄土寺 極楽から雲に乗って現れる仏を、光で演出。
安倍文殊院 颯爽と大海原を渡る文殊菩薩に、圧倒される。
端正で優美な、阿弥陀仏の究極の像を求めて。
精緻な美しさを放つ、快慶仏の特別な技法とは。

基本的な仏像の種類と、つくり方を学ぼう。
私の心に強く響いた、運慶・快慶の仏像。
運慶仏・19軀が出品される、かつてない大展覧会。
傑作を観に行こう!運慶・快慶の仏像MAP


【第2特集】比類なき技とセンスを徹底解剖! 人間国宝になった、フランスの職人たち。

その他、連載など。

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