MODEetMODE(モードェモード) No.370

2015年2月21日発売 / モードェモード社
紙版 : ¥1440

No.370 内容紹介

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1月25日日曜夜にヴェルサーチのショーで幕を開けた
2015春夏パリ オートクチュール コレクション。
今季は、色とりどりの植物園や金色の麦がなる田園、
青い空に白い雲、赤いハートなど、生命力あふれる
ポジティブメッセージをのせた作品が目立ちました。
春の訪れを、芸術性あふれる最新モードと共にお楽しみください。

モードェモード370号(2015年春号/4月号)
2015年春夏パリ オートクチュール コレクション特集
MODE et MODE No.370 PRINTEMPS / AVRIL 定価1,440円(税込)
2月21日より全国書店、富士山マガジンサービス(オンライン書店)ほか好評発売中!

370号の主なコンテンツ
(表紙:シャネル)


◆2015春夏パリ オートクチュール コレクション
 春夏シーズンに欠かせないモチーフ「花」が、今回はより立体的に、奥深い表現となって各メゾンから登場しました。
 シャネルの舞台には、機械仕掛けのペーパークラフトによる熱帯植物たちがセットされ、グランパレのガラスのドーム屋根が植物園へと束の間の変身を遂げました。庭師に扮した男性モデルがシャネルのCCマーク入りじょうろを片手に登場、植物に水をやると、茎はぐんぐん伸び、蕾がゆっくりと開いて、中から赤や黄色、オレンジやブルーの花を咲かせて、場内はぱっと明るくなりました。カラフルな花の色に、麦の穂をイメージしたというフリンジが揺れる作品、花びらをかたどったスパンコールの3D刺繍やふわふわ軽いコサージュがふんだんに飾られて、まさに百花繚乱なコレクションに。
 話題のデザイナー、ラフ・シモンズは創業者クリスチャン・ディオールの愛した「花」を、フューチャリスティックな「フラワーウーマン」へと進化させました。会場は一面鏡で覆われ、ピンクパープルの絨毯に、白くペイントされた骨組みをあらわにして2階建てのらせん階段をセット。「めまいのするような空間」には、1950年代、60年代、70年代と3つのディケイドが断片的にフラッシュバックしていきます。「ムーンエイジ・デイドリーム」と題して、デヴィッド・ボウイの曲を流して、プリーツが見事なバー・スーツやスパンコールが輝くグラムロックスターのステージ衣装風の作品が、ミックススタイリングで登場します。
 ヴァレンティノは「愛」を主題に、20世紀の画家マルク・シャガールや詩人アポリネール、中世イタリアの文学者ダンテなど、同じく「愛」をテーマに創作活動した古今の芸術家にインスピレーションを得ました。創作活動40周年とパリオートクチュールデビュー10周年とのダブルアニバーサリーを迎えたジョルジオ・アルマーニは「バンブー(竹)」のようなしっとり優しいコレクション。ジャンポール・ゴルチエは、通常オートクチュールのショーではラスト1点を飾るウエディングドレスを、全作品のテーマにして「61通りのプロポーズ」と題した楽しいショーを展開。オランダの画家ゴッホの田園風景をモチーフに、手で編んだ巨大な麦わら帽子と立体装飾のフラワードレスとでシュールな世界観を披露したヴィクター&ロルフ、ほか13組の個性豊かなメンバーが揃いました。

◆ジョン・ガリアーノによるメゾン マルジェラ
 パリ オートクチュール コレクション会期に2週先立つ1月12日、ジョン・ガリアーノがホームタウンのロンドンでメゾン マルジェラ(旧名メゾン マルタン マルジェラ)のオートクチュールにあたるアーティザナルコレクションを発表しました。差別発言問題で2011年にディオールを解雇された後、一時はニューヨークのオスカー・デ・ラ・レンタのコレクションを数点手伝ったりしましたが、ほぼ干された状態で表舞台に現れることはなかったため、世界中のファンから一日も早い復帰が熱望されていました。満を持して発表された復帰第一段の作品には、ジョン・ガリアーノの原点である流麗なテイラードやイヴニングが「キャビネ・ドゥ・キュリオジテ」のテーマのもと展開され、好評を得ました。本誌ではこのコレクションのほぼすべてを、詳細な解説付きでご紹介しています。

◆第25回SIHHリポート&魅惑のハイジュエリー
 カルティエを筆頭とするリシュモングループ傘下のブランドはじめ、16のスイス製高級ウォッチブランドが参加した第25回SIHH(国際高級時計見本市、通称ジュネーブサロン)。これまで男性向けが多かった機械式腕時計ですが、今年は各社ともレディス製品に注力していることから、本誌では11ブランドをピックアップし、ご紹介しています。また「魅惑のハイジュエリー」のコーナーでは、フランスのおとぎ話『ロバと王女』をテーマに、希少な宝石の数々で表現したヴァン クリーフ&アーペル、20世紀初頭パリのカフェ・ソサエティ(社交界)をテーマにしたシャネルのコレクションが登場します。

◆ヴァレンティノ「サラ ビアンカ 945」
 間もなく移転となるニューヨークのホイットニー美術館で、マリア・グラツィアとピエールパオロによるヴァレンティノが、特別なオートクチュールコレクションを発表し、話題を呼びました。その名も「サラ ビアンカ 945」。メゾンの創業者ヴァレンティノ・ガラヴァーニが1962年のデビュー時にフィレンツェで発表した伝説のコレクション、サラ ビアンカ(イタリア語で白い部屋)にオマージュを捧げつつ、現代感覚で表現した、まさしく「白一色」で綴った新作コレクションは、すべてローマのアトリエによるオートクチュール。会場の番地945をそのままタイトルに付けて、様々な素材で表現する“多彩な白”でニューヨークの若きソーシャライツを魅了しました。

◆シャネル メティエダール コレクション「パリ-ザルツブルグ」
 毎年12月初旬に世界各地をテーマに発表される、シャネルのメティエダールコレクション。今回は、映画『サウンド・オブ・ミュージック』の舞台となったオーストリア、ザルツブルグの湖に浮かぶロマンティックな古城で、クラシック&モダン、マスキュリン&フェミニンなコレクションを披露しました。18世紀ロココ様式のエレガントな室内装飾に囲まれて登場したのは、白いレースやオーガンジーのフリルを飾ったジャケット、チロル地方の民族衣装からとったフレアドレス、エーデルワイスの白い花の刺繍や、アルプスの野山をかけめぐるウサギやチョウチョのアップリケなどが、シャネルならではのシック&ゴージャスなスタイルに表現されました。

◆エスプリ ディオール 東京2015
 ディオールは昨年12月、パリではない海外の「都市」を舞台に、メゾン初の試みとなるランウェイショー形式によるプレフォールコレクションを開催。記念すべき第一回の舞台には、創業者のムッシュ・ディオール時代から縁があり、現在のアーティスティックディレクターであるラフ・シモンズも大好きだという「東京」が選ばれ、国内外からセレブやVIP顧客を招いての盛大なイベントとなりました。本誌では、日本の国技の聖地である両国国技館をステージに繰り広げられたコレクションの模様を紹介。また、バックステージにも潜入し、前シャネルのメーキャップアーティストで現在はディオールで活躍するピーター・フィリップスによる最新メーキャップと、ヘアスタイルのメイキング風景をリポートします。

ほかにも、パリコレクションやデザイナーにまつわる様々な情報を網羅した充実の1冊です。
(2015年2月21日発売、A4変型、188ページ・オールカラー、1,440円・税込)

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